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団地・炭鉱・近代化遺産・建築・まちなみ…
戦没学徒記念若人の広場01
戦没学徒記念館01
戦没学徒記念若人の広場
兵庫県南あわじ市阿万塩屋町2658-7 (地図
設計 丹下健三
竣工 1966年
撮影時期 2006年1月

丹下健三の没後に出た『CASA BRUTUS』2005年9月号の丹下特集を読んでいたとき、作品リストの中に戦没学徒記念という建築が載っていることに気付きました。その時は「へぇ、こんなのあったんだ。知らなかったなあ」程度でスルーしていたのですが、後日ふと気になって検索で調べてみたらかなりの建築らしい。というわけで行ってきました。いや、これは凄い。代々木競技場(1964)や東京カテドラル(1964)に匹敵する名作です。
名前が示す通り、戦時中に亡くなった動員学徒の慰霊のために建てられたもので、遺品や資料を展示する建物と慰霊塔のふたつで構成されています。場所は淡路島のほぼ南端。建設・運営とも民間団体が行っていたのですが、来館者の少なさで資金難に陥り、さらに阪神大震災で建物の一部が損傷したためについに閉鎖されるという経緯を辿ります。しかもこの建築はなぜか作品集や専門誌でほとんど紹介されることなく(丹下事務所のサイトにも載っていない)、長年にわたり隠れた存在のままでした。

現在は空き家というか半ば廃墟状態。一応、立ち入りは可能です。震災で損傷したといっても普通に見学するだけなら危険はありません。展示品の大半はよそに移されたものの少しだけ残っています。廃墟とはいえ大切な場所ですので、見学するなら自己責任で節度を持って行動して下さい。

戦没学徒記念館02

戦没学徒記念館03
シェル構造の慰霊碑はペンがモチーフとのこと。何という美しさだろう。丹下の才能は代々木などを見て理解していたつもりでしたが、この造形には完全に打ちのめされました。私の乏しい語彙ではとてもこの素晴らしさは表現できません。

戦没学徒記念館04
尖塔状の造形物といえば村野藤吾の宝塚カトリック教会もそうですね。比較すると二人の作風の違いが感じられて興味深い。

戦没学徒記念館05
慰霊碑の真下に立つとまるで空に吸い込まれそうな感覚がします。純粋に抽象的なデザインでこれほど崇高な表現をなし得た例を、私は他に知りません。建築ファン必見の巡礼地です。安藤忠雄の一人舞台(淡路夢舞台のこと)なんか見ている場合じゃありません。(続く

【関連サイト】
| 昭和モダン建築 | 00:22 | comments(8) | trackbacks(1) |
トラバありがとうございます。
いや、ホント夢舞台どころの騒ぎではございません。
名作中の名作だと思ってます。丹下さんの作品では一番好きだな。

存じ上げませんでしたが、阪急ブログの読者さまなのですね。
阪急ブログではお世話になっております。
(実は私も阪急ブログの運営者の一部(ということになってます))

あさみ新聞も、どうぞよろしう。
| あさみ編集長 | 2006/02/14 3:37 AM |

阪急ブログは最近あまりチェックしていなかったり…。いま、久しぶりに見ましたが、かなり工事が進んでいるようですね。戦没学徒記念館もそうですが、この国で建築を残すことは本当に難しいものです。イギリスに留学していた私の従兄は、日本人の性質は「何でも水に流すことだ」と言っていました。

あさみ新聞はいつも拝見しております。こちらこそよろしく。
| tks@管理人 | 2006/02/15 12:48 AM |

丹下健三の広島平和資料館が、重要文化財に指定されているのだから、戦没学徒記念館もなんとしても活用させなければと思います。関係方面に保全活用の意見書を提出しています。皆様方のご支援、ご協力をお願いします。
| 戦争遺構研究会 | 2006/06/05 7:58 PM |

先日、新聞で東大の木下教授の戦没学徒記念館を世界遺産に推薦にしたいという記事を見ました。保存を呼びかけている人達は、飛び上がって喜びました。放置されている多くの近現代の建築に力を与えてくれました。本当に有難うございます。
| 戦争遺構研究会 | 2006/08/31 8:28 AM |

丹下健三の堺市内の生誕の地跡に説明版の設置を検討しています。ご支援いただければ幸いです。
| 明治建築研究会 | 2006/12/26 1:35 AM |

阪急コンコースのときにはお世話になりました。
私も先般「戦没学徒記念 若人の広場」に初めて行ってきたもので、TBと共にご挨拶を。
しかし、関連エントリー3ページとも写真が素晴らしいですね。
特にこのエントリーの下から2枚の写真は「慰霊碑の真下に立つとまるで空に吸い込まれそうな感覚」がまさにその通りと感じさせられ、PCの壁紙に使わせていただきたいくらいです。
| m-louis | 2007/02/21 4:32 AM |

>m-louisさん

写真をお褒めいただきありがとうございます。恐縮です。

そうですか。現地に行かれましたか。行き着くまでがなかなか大変な場所だけに、到達して実際にあの造形を見たときの感動はひとしおですよね。展示施設まで整備して再オープンした方が本当はいいのでしょうけど、とりあえずモニュメントのトーチだけでも復活できたらいいなあと思います。
| tks@管理人 | 2007/02/23 12:02 AM |

【管理人の註記】
近現代建築史研究会を名乗る人物のコメントについては、当ブログのコメント削除規定第4項・第5項に該当すると判断して削除するとともに、投稿者のIPアドレスを書き込み禁止に設定しました。まあ、どういう人物か見当は付きますけど…

私がコメント削除規定を公開する以前に投稿された過去の類似の書き込みはいちおう残しておきます。

コメント削除規定について
http://blog.all-a.net/?eid=643906
| tks@管理人 | 2007/10/25 12:55 AM |










http://blog.all-a.net/trackback/372654
戦没学徒記念 若人の広場
仕事の取材だったものの、淡路島に初めて行くことになり、同行取材者にお願いして、ほんのわずかな時間ながら丹下健三が196...
| 谷中M類栖 | 2007/02/21 2:05 AM |
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